Contents

sustainable

日本自然保護協会へ寄付のご報告

日本自然保護協会へ寄付のご報告

 植物を取り入れるとお部屋が素敵になったり、なんだかほっとしたり生命力を感じて元気づけられることも。自然が近くにあるということは、私たちにとって健やかに暮らしていくために必要なことかもしれません。&Greenの植物たちを見つめながら、暮らしを取り巻く自然環境についても考えてみませんか。

&Greenでは2022年1月から、2022年6月までの売り上げの一部を、日本自然保護協会に寄付をいたしました。

 皆さまのご購入が、私たちの生活に欠かせない水を育む自然環境保護につながり、日本の自然の豊かさを知ることで、大切に思う気持ちが少しでも大きくなれば嬉しく思います。
 日本自然保護協会は1951年、ダムの底に沈もうとしていた尾瀬の美しい自然を守り、未来の子どもたちに引き継ぐために誕生しました。その後、白神山地や小笠原、屋久島などでも活動を続け、世界自然遺産登録への礎も築きました。現在も、「自然のちからで、明日をひらく。」という活動メッセージを掲げ、人と自然がともに生き、赤ちゃんからお年寄りまでが美しく豊かな自然に囲まれ、笑顔で生活できる社会を目指して活動しています。

水を育む山から、その水が流れつく海まで

 日本自然保護協会では日本の自然を守るさまざまな活動をされていますが、&Greenにとっても切り離せない“水”を起点に、今回は水を育む森を舞台とした「赤谷プロジェクト」、その水が流れつく砂浜を舞台とした「全国砂浜ムーブメント」について、ご紹介していきたいと思います。

群馬県みなかみ町「赤谷の森」

森の豊かさを地域の活力とするモデル「赤谷プロジェクト」

 群馬県みなかみ町で取り組む赤谷プロジェクトは、利根川最上流部1万haの広大な国有林「赤谷の森」が舞台です。2021年の開始から18年間が経過しました。人工林の自然林への誘導、イヌワシの生息環境改善、ニホンジカの低密度管理、渓流環境の保全と治山の両立等、赤谷プロジェクトが注力してきた取り組みは、日本の森林に共通する課題の解決に向けたモデルとなっています。

○絶滅危惧種イヌワシの保全活動
赤谷プロジェクトでは、絶滅危惧種イヌワシの生息環境を改善するため、イヌワシが狩りをできる環境づくりを2014年から進めています。それは戦後高度経済成長期に建設資材等の確保のため植林され、現在では管理されなくなったスギ人工林を伐採するという取り組みです。2015年度に約2haのスギ林の伐採を開始し、2017年度に約1ha、2019年度1ha、2020年度0.6haの伐採を進めてきました。

イヌワシの狩場創出の伐採地(写真:赤谷森林ふれあい推進センター)

これらの伐採地を1km四方の範囲内につくることで、イヌワシが効率的に獲物を探せるようにしました。実際に、伐採地の上空でイヌワシが獲物を探す行動の確認回数は年々増加し、2020年には計20回確認されています。伐採地内の獲物に向かっていく行動も2017年9月以降計3回確認されています。赤谷の森に生息する1つがいのイヌワシは、2010年以降6年連続で子育てに失敗していましたが、2015年以降は、2016年、2017年、2020年と3回子育てに成功しています。これらのことから、伐採地の創出が繁殖成功に貢献していると考えています。巣立った幼鳥は一緒に観察した地元小学生によって、キボウ、キズナ、ミライと名付けられました。

2020年に赤谷の森で巣立ったイヌワシ幼鳥「ミライ」(撮影:上田大志氏)

日本のイヌワシは絶滅の危機にあるにも関わらず、生息地保全と調査研究が不足しています。赤谷プロジェクトでは、引き続きイヌワシの生息環境改善を進め、この取り組みを日本全国に広げており、現在、宮城県南三陸地域、長野県で実施しています。また、様々な主体と連携しながら、イヌワシを保全するための研究も積極的に進めていきます。

絶滅危惧種イヌワシを守る活動をもっと知りたい方はこちら

砂浜を見る目を増やす「全国砂浜ムーブメント」

 日本自然保護協会では、自然海岸の減少や海ごみの問題など、海や砂浜が直面している課題の解決を目指した活動にも力を注いでいます。2019年には“豊かな日本の砂浜を守り続けるために、砂浜を見る目を増やしたい。”をスローガンに、10万人のムーブメントを目指して「全国砂浜ムーブメント」をスタートしました。

人工物のない砂浜

〇3つのアクション-Act1 砂浜ノートを子どもたちに届けよう!
『砂浜ノート』は、海や砂浜の魅力や課題を子どもでも楽しく学べる内容となっており、自然観察会やビーチクリーン、学校の授業や自由研究などにも最適のノートです。全国から多くのリクエストをいただき、2020年には増刷のためクラウドファンディングを実施しました。その結果印刷することのできた 5万部を2021年に全国の子どもたちに届けることができました。

砂浜ノート

〇3つのアクション-Act2 砂浜のいきものを調べよう!
いきものコレクションアプリ「BIOME(バイオーム)」を活用して、砂浜の生きものをデータとして収集していくアクションです。2021年は生きものデータ 5,000 件を目標に掲げましたが、それを大幅に上回る6,401 人の参加者から 26,790 件のデータが集まりました。

〇3つのアクション-Act3 砂浜や街中でごみを拾おう!
2021年は拾われたゴミの数200万個超の目標にしましたが、早い段階で突破。11,129人の参加者により、 3,240,336個のごみが拾われました。
※拾われたゴミの数などのカウントは、ごみ拾いアプリ「ピリカ」を活用しています。

ビーチクリーンの様子

2019年6月にはG20大阪サミットで2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにする世界ビジョンが共有され、2020年、日本でもレジ袋が有料化されました。日本自然保護協会をはじめとするNGOのネットワークでは、日本政府に対して脱プラスチック基本法案の提案も行っています。

全国砂浜ムーブメントは2022年も継続しています。砂浜ノートの配布をはじめ、砂浜のいきもの調べやごみ拾いのアクションも今まで以上に強化していきます。新型コロナウイルスの状況を見ながら、対面での活動も少しずつ増やし、子どもたち向けの授業やワークショップ、自然観察会などを通じて、砂浜を見る目をさらに増やしていきたいと考えています。 また、集まったごみや生きもののデータの分析を進め、砂浜環境の再生や復元、Eco-DRR(生態系を活用した防災・減災) にも活かしていきたいと思います。

砂浜ノート配布の様子

全国砂浜ムーブメントについてもっと知りたい方はこちら

-----------------
公益財団法人 日本自然保護協会
https://www.nacsj.or.jp/
-----------------

 日本の森には整備されない人工林が広がり、生態系のバランスが崩れているという実状、多様な生きものがあるべき姿で生息できる環境をつくるというアプローチで、自然を守るご活動をされているということを知りました。また植物にもたくさんの種類があるように、日本に生息している数多くの生きものを少しずつ知っていくことも、私たちのまわりの自然に目を向けるきっかけになり、生態系を保つ活動につながります。今後も日本の自然についてのさまざまな見方を、&Greenを通じて皆さまと共有できればと考えています。

おすすめの記事

WaterAid Japanへ寄付のご報告
sustainable
WaterAid Japanへ寄付のご報告
WaterAid Japanへ寄付のご報告
sustainable
WaterAid Japanへ寄付のご報告
WaterAid Japanへ寄付のご報告
sustainable
WaterAid Japanへ寄付のご報告